薬物療法のみでは回復しきれない、多くの方に心理療法を実施してきました。
心理検査を通して、現在のご自分の状態を客観的に見られるようお手伝いをしながら、どうしたら今よりもよくなるのか、相談に来られる方のみならず、ご家族や大切な方々とも、ともに話し合いをしてきました。
メンタル不調でお困りの方は、ご本人ももちろん苦痛を感じていますが、治療を支える立場のご家族も苦しんでいることが多いのです。なぜなら、家族は距離が近すぎるから。相手に期待することも、束縛もとてもとても強いのです。大切に思えばその分うまくいかなかったときの絶望も大きいのが「家族」です。
一人の人が回復すると、その人の周りにいる何人もの人も元気になります。その過程は決して平坦なものではなく、たくさんの苦しみや痛みを伴った作業になります。それでも、私がこれまでに出会った多くのクライアントさんは、「よくなりたい」と願い、回復し、「大変だったけど受けてよかった」と笑顔と涙で終結を迎えることも多くあります。専門職として、これ以上の喜びはありません。回復した後の未来を想像しながら、皆様の「今をもっと元気に」に寄り添います。