Encourageとは、「勇気づける」「励ます」「促進する」という意味を与えられた言葉です。

私の臨床活動は、知的障がい者の就労支援（作業指導や生活支援）から始まり、その後、統合失調症、うつ病、強迫性障害、パニック障害、発達障害、パーソナリティ障害と言われる人たち、ひどい虐待やDVを受けていた人、認知症高齢者等へ拡大し、行政では地域の中で生きづらさを抱えた就労困難で生活もままならないような人たちに臨床心理学的サービス（やソーシャルワーク）を提供してきました。開業後は縁あって、刑事事件の起訴前精神鑑定助手を務めることもあります。

最近、「○○専門」といって集客する心理士・師のお仲間が多い気がします。多分、その方がわかりやすいですし、心理療法を求める人たちにも自分に合った心理士・師を選びやすいというメリットもあるのでしょう。

私は様々な困りごとを抱えている人たちにお会いしてきて、病名や障害名で人を理解することよりも、「目の前にいる人は何に困っていて、どうなることを望んでいるのか」という誰もに共通するテーマに向き合い、「個人を見る」ことの大切さを感じています。

来室された方のお話を丁寧にお聴きし、問題の解決に役立つものをカスタマイズし、これまでとは違った新しい「自分や家族の物語」を語れるよう、勇気づけ、励まし、変化を促進するお手伝いをしてまいります。

臨床心理士・公認心理師　高井順子